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資金計画・住宅ローン・税金

妻を収入合算は危険?住宅ローン審査時のデメリット3選【諸刃の剣】

投稿日:2018年5月6日 更新日:

住宅ローンの借入額を上げるためには、審査金利が安い銀行を使用するか、収入合算をして審査する年収を上げるかの2つの方法しかありません。

審査金利が安いといわれる代表格は「フラット35」です。

フラット35は都市銀行と比べて審査金利が2%以上安く、特徴として審査月の実効金利が審査金利になる為、1%台で審査することができます。

 

しかし!フラット35で審査をしようとすると、必然的に1%以上の固定金利及び、物件価格の9割迄ではなく、物件価格フルローンで組みたい人にとっては、フラット35がベストな選択肢ではありません。

(フラット35の残りの1割は3%近くの金利で借りることになります。)

フルローンで借りられる上、0.4%~0.7%台の変動金利で組みたい人は、フラット35の審査金利の低さを選ぶのではなく、収入合算をして借入額を増やす方法があります。

収入合算をするとはいえ、誰と収入合算をするべきか・・・・

あなたの隣にいる奥さん(妻)!!です。

 

ただし奥様が収入合算対象者になるかは、ある一定の条件を満たさないといけません。

更に収入合算には、実は2種類あります。

この2種類の違いを知らず、適当に収入合算をしてしまうと、「住宅ローン控除が思ったより還付されない」「贈与税が請求される」事態になります。☜不動産屋でも知らない人はかなり多いです。

今回は奥様(妻)が収入合算対象者になる為の条件と、奥さん(妻)を収入合算させたときの3つのデメリットをご紹介いたします。

元不動産屋:秋 だい

不動産屋はローン審査が通って契約すれば後は知らないので、ローン審査時に収入合算が必要であれば、収入合算をものすごい勢いで勧めてきます。

収入合算をしなければ買えないケースももちろんありますが、収入合算を行う際のデメリットを理解してから購入しましょう。

冗談抜きで収入合算は諸刃の剣です。

 

妻の収入を住宅ローンで収入合算をする3つのデメリット

ココがダメ

☑奥さんの個人情報開示結果によっては、審査が落ちる場合がある。(カードの借り入れがある場合は要注意)

☑奥さんが仕事を辞めた結果、住宅ローン控除額が減ってしまうケースがある。(連帯債務の場合)

☑離婚したとしても連帯債務・連帯保証人を外れることができない。

1つずつ解説していきます。

 

奥さんの個人情報開示結果によっては、審査が落ちる場合がある。(カードの借り入れがある場合は要注意)

 

奥さんが収入を足し算しようが、別々にローンを組むとしても、必ず個人情報を開示する必要があります。

奥さんの個人情報を開示することで、キャッシング・携帯代の支払・借金の有無が一発でわかります。

 

個人情報開示の結果、借り入れの延滞や、キャッシングの履歴が見つかった場合は、そのローン審査がNGになります。

クレジットカードについては下記の記事で具体的に解説してます。

キャッシングを完済しても住宅ローン審査が通らないって本当?

旦那の個人情報がきれいな真っ白状態だったとしてもダメです。

収入合算はお互いに借り入れ等がないことを前提に、支払いの延滞などがない状態で収入合算を行わなければ、奥さんを収入合算したところで、逆にローン審査がNGになります。

奥さんがカードで借り入れしていることを知っているのであれば、収入合算をする事はあきらめましょう。

元不動産屋:秋 だい

借り入れを隠そうとする人や、嘘をつく人がおりますが、絶対にやめてください。

あなたの隠し事や嘘は一発でばれます。

仮に承認が下りていたとしても、嘘をつくことで一発NGにこともあります。

 

奥さんが仕事を辞めた結果、住宅ローン控除額が減ってしまうケースがある。(連帯債務の場合)

 

連帯債務であれば、夫婦ともにお互いの持分に応じて住宅ローン控除を受けることができます。

仮に物件も持分を1/2とし、4,000万円のローンを2,000万ずつに借り入れをしたとします。

この場合は、住宅ローンの残債は4,000万円の為、持分に応じて(4000×1%/2)=20万円が夫婦それおぞれ住宅ローン控除で戻ってきます。

 

奥さんが10年間働いて所得税・住民税を収めていれば、毎年持分に応じて大元のローン残高の1%分が、持分に応じて毎年還付されます。

しかし、奥さんが引き渡しを終えてから10年間の間に会社を辞めた場合、奥さん分の20万円分の住宅ローン控除がほとんど受けられなくなってしまうのです。

奥さんのライフスタイルを考えない収入合算はNG!

一方、収入を足し算する連帯保証人については、持分を持つのは主たる債務者である旦那だけですので、奥さんが仕事をやめようが、持分に応じて、旦那が40万円分の住宅ローン控除を受けるのは可能です。

持分を持たずに、奥さんを住宅ローン控除の為に組むのは贈与税が発生するので絶対にNGです。

 

離婚したとしても連帯債務・連帯保証人を外れることができない。

日本では最近離婚するカップルが増えてきており、現在、3組の夫婦のうち1組が離婚するといわれております。

厚生労働省が発表した「平成27年(2015年)人口動態統計(確定数)の概況」(※1)によると、婚姻件数は 63 万 5156組であるのに対し、離婚件数は22 万 6215 組でした。この数字だけを見ると、およそ3組に1組が離婚していることがわかります。

出典:https://woman.mynavi.jp/article/170331-46/

離婚する可能性があるからと言って、ローンを別々に組んで共有持分を持った方がいいという方もおりましたが、持分を持つということは、住宅ローンの借金分も背負うことを忘れないでください。

離婚した夫婦が、収入合算によって連帯債務・連帯保証人を外せないかとなどの質問が知恵袋で満載しておりますが、銀行からしてみれば、借りている人が夫婦か夫婦じゃないかなんてどうでもいいんです。

 

お金だけ返してもらえれば!!

 

連帯債務や、連帯保証人を外すことはできません。

連帯保証人を外すためには、持分を売却して、銀行ローンを返済する必要があります。

連帯債務で借り入れしている場合は、自分が借りている分の金額以上に持分が売れれば解決です。

但しこれはかなりの至難な業です。

また持分を持っている相手との話し合いで、一緒に不動産を売却する方法もあります。

とにかく大変な上、3組に1組が離婚している日本の結婚制度に置いて、特にペアローンは本気でお薦めできません。

ペアローンを組んで後悔者続出している6つのデメリットと注意点を解説します。

 

あなたの奥さんの収入合算はどっちのタイプ?収入合算には連帯債務と連帯保証人の2種類あります。

 

収入合算には、年収を足し算して1つのローンを借りる方法(連帯保証人)と、1つのローンを2つに分けて、それぞれ借り入れする連帯債務の2種類があります。

連帯保証人は、ローンを借りる旦那の収入が足りなかった場合に、奥さんの収入も足してあげることで、旦那名義の住宅ローンを組みます。

 

ローン借入時に、本来であれば、旦那だけの年収では借り入れができなかったローンの為旦那を主たる債務者とし、その保証人として、収入合算をした奥さんを連帯保証人とします。

連帯保証人は主たる債務者がローンを支払えなかった場合、代わりに住宅ローンを支払う義務があります。

主に都市銀行での収入合算の際に使用する方法です。連帯保証人のメリットは持分を持たなくてもよいことです。

一方で連帯債務というのは、1本の住宅ローンを、別々のローンとして持分に応じてローンを組みます。

仮に4,000万円の家を持分1/2ずつ持つ場合は、お互いに2,000万円のローンを組み、お互いに住宅ローンを支払う義務があります。

 

もし一方の債務者が住宅ローンが払えなかった場合、もう一方のローンを支払っている債務者に銀行は請求することができます。

その後、借金を肩代わりしてあげた債務者が、もう一方の債務者に銀行に支払ったお金を請求します。(求償権)

 

連帯債務のメリットは、1人1人の借り入れ額が減るのと、住宅ローン控除がそれぞれ適応されるということです。

連帯債務による収入合算は主に、フラット35やペアローンなどで使用する方法です。

[aside type="warning"]フラット35で収入合算をするにあたって注意!

フラット35には収入を足し算する連帯保証人のタイプの収入合算は存在しません。

それぞれローンを借り入れをする収入合算(連帯債務)のみです。

夫婦で住宅ローンを組むなら即知るべき【連帯債務】と【連帯保証人】の4つの違いを解説

 

収入合算はただ年収を足し算するだけではないことに、ご理解いただけましたでしょうか?

連帯債務と連帯保証人が違うだけで住宅ローンが受けられなかったり、贈与税が発生する可能性もあります。

収入合算をするうえで極めて重要なポイントなのです。

 

パートやアルバイトだと収入合算はできない?奥さん(妻)が住宅ローンの収入合算ができる条件は?

 

住宅ローンの借り入れする方が奥さん(妻)と収入合算する為には、まず「収入がある」ことが前提です。

収入があるだけではだめです!都市銀行で収入合算をするためには、最低でも契約社員以上の方でないと基本的には収入合算ができません。

正社員でもない場合、契約社員・派遣社員の場合、都市銀行の中でも収入合算をする奥さんの年収の評価について大きく変わります。

 

例えば契約社員の年収を満額でみてくれる銀行(三井住友)もあれば、正社員以外の年収を半分としか見ない銀行(みずほ銀行)もあります。

※銀行の審査基準は私が営業マン時代の話です。

今は変わっているかもしれませんので、各自でご確認のほどお願いいたします。

では奥さんがパートやアルバイトだったら、審査での収入合算をあきらめる必要があるのか?

 

そんなことはありません。

確かにパートやアルバイトで都市銀行では収入合算ができません。

しかし都市銀行に拘らず、信金さんの審査内容によってはアルバイトでもパートは収入合算をしてくれる銀行あります。

(中央労働金庫さんでパートでも収入合算してもらったことがあります。)

 

信金さんで借り入れすることに抵抗がある方も中にはいると思いますが、信金さんの住宅ローンの内容は都市銀行と比べても、支店数が少ない以外は都市銀行と遜色ありません。

下手をすれば、不動産屋が提携している信金の提携金利を使えば、都市銀行よりも安い金利の信金だってあるぐらいです。

根気よく探してもらえれば、パートでもフラット35は審査可能?借入時の3つの注意点を元プロが解説します。にようにパートやアルバイトでも収入合算ができる銀行は必ず見つかります。

 

奥さんが育休・産休中だった場合はどうすればいい?収入合算ができる

 

奥さんが産休中だった場合でも収入合算を行うことはできます。

産休中だった場合は、銀行に提出する書類は下記の通りです。

ココがポイント

産休中の提出書類

☑育休及び産休前の直近3カ月分の給料明細書

☑育休及び産休前の直近の賞与明細書(賞与が支給されている場合)

会社からの育休・産休期間に関する証明書

 

賞与が支給されている場合は上記の3つの書類、賞与がない会社であるのであれば、育休・産休前の給料3カ月分と会社からの育休・産休期間に関する証明書を銀行に提出しなければ、収入合算を行うことはできません。

給料関係の書類は比較的に簡単に用意できます。

しかし育休・産休の期間に関する書類については会社からの発行になりますので、会社によっては書類自体ないこともあるでしょう。

育休・産休中の奥さんの収入合算を検討している場合、これらの書類の準備をしておきましょう。

 

もし会社が書類を発行していない場合は、会社に発行を依頼するか、書類を作成し、会社の印鑑を押印してもらうなどとして、育休・産休期間に関する書類を用意する必要があります。

なぜ会社からの育休・産休期間に関する証明書が必要か?

奥さんの気が変わって、そのまま退職してしまう恐れがあるからです。

銀行は退職するリスクを一番シビアに見ます。

特に復帰期間についてはよく聞かれます。

復帰期間がローン借入時後の復帰だと、質問が増える傾向にあります。

 

まとめ:妻の収入合算は最終手段で使うべき。審査金利の低い所で勝負しよう

 

奥さん(妻)の収入を合算することで、借り入れしたい銀行から多額の住宅ローンを借り入れすることが可能です。

これにより希望していたエリアでの住宅購入を、都市銀行の低金利で借り入れすることだってできます。

ただし収入合算を行う3つのデメリットとして、「奥さんの個人情報開示リスク」「住宅ローン控除が満額受け取れないリスク」「離婚するリスク」です。

また収入合算を行っている人は、住宅ローンが払えず住宅を手放している人が多いと言われております。

奥さんの収入ありきで住宅ローンを組んでしまうので、奥さんが仕事を辞めた後、資金計画が崩壊してしまうのが原因です。

収入合算は最初から使うのではなく、最終手段として使った方がいいですね!

自営業など、住宅ローンが難しい人は、実務で自営業者のフラット35本審査を通した私が伝えたい5つの方法と最終手段を合せてご覧ください。

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